michio sato について

つり人です。 休みの日にはひとりで海にボートで浮かんでいます。 魚はたまに釣れますが、 糸を垂らしているのはもっとわけのわからないものを探しているのです。 ほぼ毎日、さとう三千魚の詩と毎月15日にゲストの作品を掲載します。

“from a summer to another summer” を聴いてる

 

さとう三千魚

 
 

昨日
女は

仕事を休んで
ランチに誘ってくれた

死んだモコの詩で
地方都市の賞を貰ったから

お祝いなんだろう


遅く起きて

立体駐車場にクルマを停めた
デパートで赤福とメロンパンを買った

それから
ホテルのレストランに

入った
バイキングというのか

料理を皿に載せて
テーブルに

持ち帰る

客はほとんどが
女のひとたちだった

野菜サラダを山盛りにして食べた

アイスも食べた
珈琲も飲んだ

ガザの人たちが
支援食料に群がる光景を思い浮かべながら

食べた
満腹になった

午後
帰った

ベッドに横になった

夕方に起きて河口まで走った
風が強く吹いていた

詩を書かなかった

それで
いま

工藤冬里の
“from a summer to another summer” を聴いてる *

“それにしてもほんとの夢は” *
“それにしてもほんとの夢は” *

そう繰り返し
工藤は歌を終わる

かつてわたしの夏はあった
いまわたしたちは別の夏を生きる

夏はわたしのものでもあなたのものでもない

 
 

* “from a summer to another summer”は工藤冬里のワンマン「2004.5.5 裏窓」 の7番目の曲です.
https://torikudo.bandcamp.com/track/from-a-summer-to-another-summer-4

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

pâque

 

工藤冬里

 
 

親指から裂けながら
コラージュ主体の世界線で
濁りのひかりのフォントを運ぶ
土の器の
土にではなく入れて運ぶものに器の価値があるのであって
川沿いにじわじわ行きよってえなsouvenirとして
なんか踏んだ?
いや、あのフラーの家今日招待状持って行った
ほうなん?野球は?
黒銀河にアザゼル
突き落とすんやっとおきやいわれて
やっといちゃらいゆうてはみたんじゃが
わしが身代わりでえんけ
いくまいげ弁償できまいげ
見とおみミカン山に立っとらい
まーえにきしゃない牡丹色の病院があったろ
やめやめ数え切れんて
ミカンもうやめたけんな
ほうよ要介護2ーよ
デイは週2行きよらい
今から結婚てて
養子に入ったんじゃけんど
発酵もせんもんで
われてしもとらいの
マックに人肉混ぜよらい
埋めても烏がつつきだしよるけんの
葡萄茶と青緑の
言語を撫ぜるように杯は回され
黒銀河に消えていった
回転する言葉
シャコ色だな
白黒の

 

 

 

#poetry #rock musician

再会funfair

 

工藤冬里

 
 

20年
old faithfulな間歇泉は
怒りの専心を溢れていたのか
きみは高潔​を​歩ん​で​い​たか
自分で自分を精錬するのは難しい
集約を閲覧し花粉を憎み潔白​を示している
家を愛しているきみは平らな場所で7回ワクチンを打った
すき家のネズミのように、あの頃
ワンオペだから差が開いていったのかなあ
賢さは死体の色
奈良か
一人殺したことに比べればネズミなど
自分の中foremostで三権分立
司法の武器化
あれ?マニュアルのレバーがどぎついバーミンガムの紫緑方言が北へ
I am the foremost
親指で塗り消し
died for nothing

 

 

 

#poetry #rock musician

アザレアの花束は偽りのバラか ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 123     harutaka さんへ

さとう三千魚

 
 

花びら
やわらかい

清らかな
白い

捨てることができなかった

うすいピンクの
花びらの

憎悪は
愛は

流れていた

ロミオは毒を飲んだ
ジュリエットは短剣を刺した

憎悪と
愛とは

血の色をしている
薔薇が咲いている

突堤の

先で
男は

喇叭を吹いている

 
 

***memo.

2025年4月7日(月)、
静岡市「サンビエントカフェ(旧みろくさんぶ)」での”向井千惠ソロ”の後で”無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第36回を行為する予定でしたが、翌日の夜に自宅で書いた123個めの即詩です。

タイトル ” アザレアの花束は偽りのバラか ”
好きな花 ” バラ ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;