光の疵  2月

 

芦田みゆき

 

 

粒子の粗い闇にひたった皮フが
しくしくと疼くので、
そうっと持ちあげてみる。
光のくずが纏わりついてくる。
痛むのは、ここだ。
目を凝らし、見つめると、
ほんわりと発熱している。
視覚が、はじまったのだ。

 

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