爽生ハム
ふざけたしりあいの子孫が
たわいない言われよう
子や孫じゃだめみたい
形の崩れたグミみたい
ハズレのない豊かさの
はしくれで
はかない教育からにげて
命じる壊乱
そして
埠頭を墨でなぞる
いわくつきの絵のとおり
鮫に喰われ
発光もなく
はじめたのは子作り
当分めかしこむこともない
二年後には
ふざけた子孫はいないだろうと
楽しみに蓋をする
痺れるふかいかんが
潮のようだから
蓋がすべって手が泣ける
埠頭の先が固まる
起伏に子孫がひっかかる
輪郭に住まう
そこは安堵のおまけのような峠
潮くさい髪と胴体に
紙エプロンをまく
潮と墨が
六本木っぽく光る
胴体が整形されて
稀に紙エプロンに肉汁がとぶ
この染みが人に見つかると
たわいない言われよう
信じるものを見つけろとの命令
信じるものは特に必要ない
それくらい豊かだよと
はねかえす