広瀬 勉
東京・杉並堀ノ内。
夕方には
モコと散歩した
いつも同じ道なので
モコは
道を憶えていて
草花と出会い
道草する
この休みには
何度
佐々木さんから教えてもらった
リヒテルを聴いたか
こころの
底に
言葉でないものたちの影が過ぎてく
わたしは
誕生を忘れていた
午前の誘拐インザパーク、年に一回だけ前進できる日が晴れていてよかったね。そう?芝生すげえついてるね。そう?はらうと手から血が流れてますけどダメだねココは室内に行こうか、やりたくなってきたオセロとか罪と罰を回避しよう時間のあるうちに
空白体にジーンズが似合ってる受け容れる体、ふざけてないで出てきておいでってホワイトボードに、ふざけてないで快適な方へ出てきておいで。吊るすさかさまの衣裳に無意味さが際だってるって思う?
空白カーペットに寝転んだ衣裳の原色とかってかなり、何年後も覚えてられそ。写真写真ここできらなきゃ、この子の事忘れちゃう
空がホワイトボードってこと?
空白フリースの上着の方に犬が噛みついてきたのを思い出してます。場所的には病院の横のカラオケで、スイッチをOFFって黒い姿にえんじ色のソファを尻づけし、壁紙の方を見る。残ったフリースのパンツの膝らへんを手のひらでサワサワしてスノーマンの小屋入りと意識を同調させた。ホーメイで耳鳴りしたわ。民族の事は静かな別れにしましょうか、頻繁に亡くなり大切なさよならが、
歌いれなきゃ、犬には仲間に見えやすいフリース履いてます今日は。
保存してほしい体の事は、逃げっぱとして腹ばいになってでも行く原っぱ。お願い昔を、思い出してましたが気にしないでプクプクしてるフグ顔が毒っ気たっぷりで美しい。もうすぐ出動します、人を感動させに。紛らわらす正当な体で怖がらす
朝には
モコに
起こされて
階下におろして
庭で
おしっこさせた
モコは
しゃがんで
上目遣いに
わたしを見上げてた
モコ
モコ
リヒテルの
モーツァルト20番の第2楽章を繰り返し
聴いたね
景色だけが流れていた
息を吐き
息を吸った