佐々木 眞
「お父さん、ハスは水の中でしょ?」
「そうだよ」
「お父さん、無理の英語は?」
「インポシブルかな」
「無理、無理、無理するなよ」
「お母さん、盲腸ってなに?」
「腸の仲間よ」
「盲腸、痛いといやですねえ」
「耕君、盲腸痛いの?」
「痛くないお」
「お父さん、直るって復旧のことでしょ?」
「そう、復旧は直るってことだよ」
「復旧、復旧」
武田鉄也が「学校へ帰ろう」っていったお。金八先生のドラマだお。
そうなんだ。
お母さん「なるほど」ってなに?
「そうかあ、分かった」ってことよ。
なるほど、なるほど。
「お父さん、正直の英語はなに?」
「オネストだよ」
「オネスト、オネスト、正直にいわないとだめだよね」
「そうだよ」
「正直、正直、正直」
「お母さん、メッセージてなに?」
「なにかを伝えることよ」
「伝える、伝える」
「お父さん、所により一時雨ってなに?」
「もしかしたら雨が降るってことだよ」
「お父さん、晴れたら青空でしょ?」
「そうですよ」
「お母さん、なんで仲良くするの?」
「喧嘩はいやだから、でしょ?」
「そうだよ」
「お母さん、ショボクレルってなに?」
「ガックリすること」
「ガックリ、ガックリ」
「お父さん、さきほどの英語は?」
「サムタイムアゴーかな」
「さきほど、さきほど」
「お母さん、さけぶってなに?」
「ヤッホオー!」
「そ、そうですよ。そうですよ」
「お父さん、なにしてる、の英語は?」
「ワットアーユードウイング、だよ」
「なにしてるう、なにしてるう、なにしてるう」
「お母さん、じょうと、ってなあに?」
「じょうと? 譲渡か。譲り渡すことよ」
「横浜線205系、インドネシアに譲渡しました」
「へー、そうなんだ」
「ダブルシャープは、シャープが2つだよ」
「えっ、そうなの?」
「2つ半音さげる」
お父さん、公衆電話の英語は?
「パブリックテレフォンだよ」
「公衆電話、公衆電話」
「お母さん、アドバイスってなに?」
「こうしたらいい、って教えてあげることよ」
「アドバイス、アドバイス、アドバイス」
「お母さん、おもてなしってなに?」
「人に親切にしてあげることよ」
「おもてなし、おもてなし」
「お父さん、さびしいの英語は?」
「ロンリーだよ」
「お父さん、淋しいは、さんずいに木が2つですよ」
「ああ、そうだね」
「淋しい、淋しい」