眠り休む秋の先に

 

ヒヨコブタ

 
 

今年の秋の銀杏は
まぶしくさみしくて目をそらした
息苦しさを感じる理由
悲しみの理由それぞれつかみ過ごしながら
どうしたものかと

もっと若かったときの話をするとき
思い出のなかの喜びを話しながら
性急な絶望を思い出す
あれほどのことは今はない
時間に限りがあるとよくよく感じる日々に
安心できぬままでも休むことを選ぶ

ああクリスマスだねと
心踊らないのは悲しいほうの思い出と現実か
それでも
わたしのこころの方向は
楽しみにしたいと
それを選びたいと願っているんだ
みもふたもないことばより
温もりを思い描けたならと
いつまでもすべてが続かないと知っている
善いことも悪いことも
それだけが眩しすぎぬ色づきなのか