海辺の叙景

 

工藤冬里

 
 

曲がった世代の曲は曲がっていた
開いていく正しさとの距離を反芻しながら
遠ざかりのうちに非難されない立体を彫塑するには
三次元は手狭だった
諦めて近づいていく遠ざかりがpopなら
音は遠ざかろうとして却って近海沖に沈む
ロックアウトされた艦内で冴えた状態を保つのは
語る服が同じ柄の果物なので難しい
自分の落ち度が原因で
最高気温は二八度だった
聞いて理解して思いやる
聞いて理解して思いやるには
三次元は手狭だった
曲がった世代の曲は曲がりにまがり
近海の水は濁りに濁り
同じ間隔を保って付いて行く敗北の中で
ビオは飲まれ
像は倒されるが
定点に留まることによって遠ざかろうとするサングラスの
縁取りの中に浮かぶ黒い箱からテクストは
陽炎の中で
黒く垂れるか

 

 

 

#poetry #rock musician

disappoint・失望させる

 

Michio Sato

 
 

This morning too
woke up early

Beyond the screen door
West mountains are blue

The sky above the mountains is gray
It’s flat gray

It will rain

If
I have disappointed you

Please permit me

Now
There is a small lemon tree in me

White flowers are blooming

 

 

今朝も
早く目覚めた

網戸の向こうに
西の山が青くいる

山の上の空は灰色だ
平らな灰色だ

雨になるのだろう

失望させてしまったとしたら
許してほしい

いま
わたしの中に小さな檸檬の木がいる

白い花が咲いている

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life