新・冒険論 21

 

今朝
早く目覚めた

西の山の上に満月はいた

河口まで
走っていった

海辺で
ノラと会った

黒猫と白黒の子猫だった

テトラには
海鵜たちが佇っていた

歌には
いない父はいらない

酸素も
愛も

いらない

夏の日に砂地に踠いていた
歌は

ひとりで帰ってきた

歌は
渡っていった

満月は
白くひかっていた

 

 

 

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