雨の朝に

 

夜から

降ってた

雨は
今朝も降っている

家人は出かけていった

台所で
皿を洗っていて

ふと
てみちゃんのことを思いだした

てみちゃんは
いとこのおねえさんで

ゆっくりと
話す女の子だった

ああ
こんなゆっくり

はなしていいんだ

こんなにゆっくりはなしても
生きているんだ

子どものわたしは

そう
思った

昨日は
家人と相撲を見にいった

裸のお相撲さんたちが土俵で
ぶつかっては

土俵の外に
投げだされてた

裸でぶつかって
負けたり勝ったりしていた

たまに笑わせていた

帰りは相撲の絵の座布団を抱えて
駅まで歩いた

風が
冷たかった

花冷えというのだったろう

 

 

 

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