無一物野郎の詩、乃至 無詩! 18 megumi 様へ
さとう三千魚
白も
あるけど
淡い桃色もあります
瀬戸内の
島を
渡ってきた
川口の
アパートで育った
工場の煙突が見えた
ぬかるんでた
裁縫が上手だった
母と
旅もした
いまは
丹波にいます
ひとり
男が
佇っていた
あたかも今朝
硬い蕾
ひらいた
秋明菊の花が咲いた
memo.
2022年9月12日(月)、自宅にて、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」として作った詩です。
お名前とタイトル、好きな花の名前を伺い、その場で詩を体現しプリント、押印し、お送りしました。
タイトル ”あたかも今朝の”
花の名前 ”秋明菊”
#poetry #no poetry,no life
> 白も
>あるけど
>淡い桃色もあります
で始まるタイトル「あたかもの今朝」
静かな文体の中に母子のこれまでの生き方が詰まっているのを感じました。
>母とも
>旅もした
子の母への思いやりがあふれています。
そして最後にまたタイトルと向き合い何気なく最終章
とっても、いい詩だと思いました。
みやうちふみこ さま
おはようございます。
母と娘の関係というのは、
男のわたしから見るととても不思議に見えます。
場合によっては、
愛憎があり、
血のような匂いがあります。
詩の言葉は、
なかなかその血の深い闇には近づけませんが、
短詩形の言葉の少なさで、
少しだけ呟けたらと思いました。
お言葉、
ありがとうございます!
さとう三千魚 拝