光の中で

 

さとう三千魚

 
 

大風は
過ぎていった

窓の外の緑が揺れている

きみは
いつか

“光だね”といった

電話で
いった

志郎康さんも
“光で生きのびた。” *

そう
書いてる

“生きのびることが、” *
“生きのびることが、” *

と二度
繰り返している

そこには闇があったのだと思います

いまも
闇はある

闇のなかで乳房に触れる

光を
探している

 
 

* 鈴木志郎康「赤ちゃん」より引用しました。

 「赤ちゃん」
https://beachwind-lib.net/?p=21235

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

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