飛沫をあげていた

 

さとう三千魚

 
 

一昨日かな

夜中に
荒井くんから

電話があった

荒井くんは
無一物野郎のスタンディングを褒めてくれた

カッコイイよ

そう
言ってくれた

なぜわたしが女を女と書くのか
とも

言った

わたしには
女は女だから女だけど

女と書くと
なまなましいのだという

女も
男も

なまなましいでは
ないか

妻と書けばよいのか
奥さんと書けばよいのか

志郎康さんのように麻理と書けばよいのか

女は
女だ

この女が命をくれた

今日も
午後に

海を見てきた
波はテトラにあたって飛沫をあげていた

海は海だろう

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

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