まいご ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 104     chie さんへ

さとう三千魚

 
 

夏の初めか

坂の
多い街を

ぐるぐる
歩いたことがあった

汽笛が聴こえた
教会の鐘の音が聴こえた

風が吹いていた

街は
海を

抱いていた

夏の空に
二十六聖人たちが浮かんでいた

ピンクの針を集めて
眠ろう

すべての葉を閉じて

ゆつくり
眠ろう

 
 

***memo.

2024年10月4日(金)、
自宅にて、作った104個めの即詩です。

2024年9月16日に大阪でご依頼いただきました。

タイトル ” まいご ”
好きな花 ” ネムノキ ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

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