どんな炎でも暖められないほど

 
 

駿河昌樹

 
 
 

……そうであるならば、
わたしたちのまわりにも、
なんと多くの、疑いようもない、
詩の、数々が……

エミリー・ディキンスン、ヒギンスンに宛てて

〈本を読んだとき、どんな炎でも暖められないほど
〈からだ全体が寒気立つとしたら、
〈わたしには、それが詩だとわかります。
〈あたまのてっぺんがすっぽり抜けるように
〈からだが感じたら、それが詩だとわかるのです。
〈わたしには、この方法が、すべて。
〈ほかに手だてがあるでしょうか?

 

 

 

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