生まれたての背骨よ 投稿日時: 2018年12月19日 投稿者: michio sato 原田淳子 まえぶれもなく あたらしい月は廻り はつゆめもみないまま 眼に星は宿る あかつきは白と黒を燃やし 水は蘇る 月の羽根はないか 破れた靴に泣いてはないか にぎやかな岬のふりをする 寂しすぎる谷 いつでも新しい湖のこだま 疾走する船に乱れ髪 唇噛んで 河の果てはないか 凍れる指に泣いてはないか 生まれたての背骨よ 砕けた星に誓え