正山千夏
夜を走り抜ける
語り尽くされた言葉たち散らばる
アスファルト黒く鈍く光ったと思ったら
東の空冷たい風切る自転車が
朝焼けの中に吸い込まれてく
ナイト・クルージン
ジングルベルはもう終わり
光を求めて彷徨う自転車
街の明かりばかり追いかけて
気が付けば浮かび上がる地平線
つらなるビルに塞がれて
ナイト・クルージン
狂ってく自転車の軸が狂ってく
くるくるまわるハーフムーンは
夜明けと夜の境い目を照らし
わたしは熱い心臓はハートビートを刻みながら
朝焼けの中に吸い込まれてく