内職

 

道 ケージ

 
 

コオロギの頭をそっと撫でて
足のギザギザに触れてあげる
そんな面倒な内職だけど
丁寧に時間をかける

透明な羽根だけは触わらない
思い込みの露をためた
虹の足の泉で
緑線を洗うらしい

選り分けるだけでないことを
理解せねばならない
付け加える必要はない

生き様が奏でる
甘い気持ちは見透かされ
たちまち弾かれる

イカズチを操る金髪の男
太り過ぎだよ
踏むなよ

一瞬では
どうしても遠くに行けない俺ら
愚かさだけ晒す

とびっきりの錐で
頭頂を撫でてあげよう

 

 

 

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