分離 *

 

絵を見た

絵を見て
帰ってきた

高速バスで帰った
由比の港の横を通ってきた

絵には
灰色の顔の男がいて **

スープをのんでた
ちいさな子どもの手をひいていた

子どもは
いつか灰色の男になる

男は
いまも

浮かんでいる
ポッカリと浮かんでいる

夏風邪をひいている

ポッカリと白い雲が浮かんでいる
ちいさな子どもの手をひいている

 

* 工藤冬里の詩「アルシーヴ」からの引用

**一条美由紀さんの個展で見た灰色の顔の男

 

 

 

分離 *」への4件のフィードバック

  1. 私の作品からこんな素晴らしい詩を書いてくださってありがとうございます😊何か返答詩になるものを考えてみようと思います^^

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