ヒヨコブタ
ちいさなからだで
わたしより早い鼓動で
声をあげる
その声やしぐさから読みとることができぬほどの
初心者と暮らす猫たちは
幸せになってくれるだろうか
いいのだ
わたしたちが読みとろうとし続けることだけやめずに
そのこたちとの日々がいまここにあるのを
感じ続けると決めたんだ
旧き友はわたしに
あなたのRebornをただ嬉しいと
よき猫先輩の重くあたたかなこころ
かつて詩人が書いた猫について
かつて作家の書いた猫への愛
そのからだに手をやるとき
目一杯撫でるとき
思い出す
すべてがこちらのエゴであるとして
それを忘れずに生きよう
あなたたちと生きるこれからを
毎日振り回されているいまを
懐かしむことをたぶんわたしは
ことばの伝えられぬものの声は
しっかりきいてやりたいのだ
祖父がかつてそう貫いたこころに
わたしも新たに重ねていこう