朝から
波多野 睦さんの
歌う
“溺れた少女のバラード” を聴いている
ブレヒトが
右翼に殺されて
運河に投げられた
ローザ・ルクセンブルクを悼み
書いた
詩に
クルト・ヴァイルが曲をつけた
天はオパール色にかがやいた **
神は(ゆっくり)忘れていった **
一昨日
姉と
電話で話した
秋田の西馬音内では
雪がたくさん
降って
朝4時に
起きて
雪かきをしてるといった
雪かきをしていると
姉はいった
去年まで
義兄がしていた
アフガニスタンでは
その医師も
銃撃され死んだ
浅い墓に埋める *
浅い墓に埋める *
そこにいつかはいる
そこにいつかこの男もはいる
今朝
庭のハクモクレンの花芽は雨に濡れて光っていた
いつか浅い墓にはいる
* 工藤冬里の詩「幻羊/浅い墓」からの引用
** 波多野 睦のCD「猫の歌」所収「溺れた少女のバラード」からの引用