涛瀬チカ改め神坏弥生
オレンジ色の陽光と闇がまぎれあう大曲時
私たちは公園で、立って話していた
私たちの子供だったかもしれないし
私たちの子供の知り合いの子供だったかもしれない
何度も、何度も
赤い小さなバケツにスコップシャベルで
「いっぱい」、「いっぱい」砂をつめて
ひっくり返す
「ウエディングケーキ作ったよぅ」
「もう一度、結婚しよう」
その上の周りに小さいキャンドルを丸く並べてゆく
キャンドルに火を付け終わったら
私たち二人でふーって、ぜんぶ消す
それから私たちは暗闇の中で
誓いのキスを交わす
薄闇の中を手をつなぎながら二人の家に帰る
僕は、君とそれから、愛をした
かつて君がそうだったように
僕も安心して還っていった
君の無邪気な眠りの中へ
指をつなぎ合わせて
幸福な夢を見れるように