ヒヨコブタ
混沌としたというには
あまりにあんまりに
ずっと黙っていたくなるただそうやって
ときにひとがおそろしくなるなら
なんのためにひとと生きるのだ
他者と生きるというのはなんのためなのだ
おそろしくてもおそろしくなくていい寄り添えずとも
日傘傾げあうぶんはなれて歩いていていいのなら
そうしたいのだ
他者のなかにうずまく不安をみても
わたしにはそっと閉じることくらいだろう
あまりの不安からそっと
いまは
この混沌以上のなにかが揺れ動くのをやめた世界をみたい
みんなでみたい
ひとり残らずみんなで
こどものころのわたしのような願いだ
お金儲けでもなんでもすればいい
わたしの願いは
その先の明日がみたいだけだ
こんなこどもにとってのあたりまえを
願えば叶えられることがありますように
誰も欠けることなしに
どうかみんなでみたいのだと