彼岸花がまだ咲いているうちに書き留めておきたかったこと

 

工藤冬里

 
 

季節のない街に生まれたくせに今日で全てが終わるさとか昨日もそう思ったと頽(クズオ)れてみたりするのが七〇年代の青春であって
それらはせいぜい工場からの帰り道を変えてみたりハイライトをチェリーにしてみたりするくらいの中身と土台を欠いたものだったから
八十年代は空疎な人格のままネタ探しの旅に出るだけで次々に爆発してしまった
三上が辛うじて一廉の者になれたのは恐らくかれの鼻祖が花を飽きるほどに眺めていたからだ

 

 

 

#poetry #rock musician

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です