體内

 

工藤冬里

 
 

目を閉じる癖儚んでせめて背をぴいんと伸ばしてみたりしてゐる

「目を閉じて首を左に傾けた」今では右に傾いた君

目を閉じる癖を見られてはならぬシャッター街のやうな體内

がんセンター売店としてセブンありウィッグ三体売られてゐたり

隅石の上の柱の體内は粗(ほぼ)白蟻に喰はれてゐたり

 

 

 

 

#poetry #rock musician

脂肪の塊

 

工藤冬里

 
 

低空飛行の機体が風光明媚な岬(三崎半島辺り)を迂回して空港(羽田辺り)に帰り着こうとするが堪らず着水する
濡れて
冷たくて
いやだなあ
躰の水甕は毀れて
in other words
生まれながらの泥棒はいない
立ち向かえる装備を着けて!
幅の広いベルト、
バックルの大きい、、
要らんかくめいの幟が立って損な娼婦の塊がゴロゴロ
いろんな脂肪がある
牛スジの脂肪があり
サバのドコサヘキサエン酸があり
モオパッサンの脂肪があり
星の脂肪がある
襟裳の岬では飽和脂肪酸を暖炉で燃やしているらしい
其れにしても

 

 

 

#poetry #rock musician

糸満ブルース

 

工藤冬里

 
 

移動する花嫁花婿を追う長回しが少し揺れ
奪われた命でさえ取り戻す勢いで轟きが過ぎる
ひめゆりのガマ近く、吹きガラスの粗野な泡も消えた1300度の戦後
カメラはやがてただ空のひかりを追い
コロニアリズムに繋がろうとする幾つかの要素を糺す
クチャの赤瓦、コリドール、アダンの実、アレカヤシの実、ざわわざわわざわわ
徒手空拳に似たにふぇーでーびるに
嵐の日でも海はある程度エメラルドグリーンで
「私はバスガイドではないので美声の唄をお聞かせしたりはできませんが」
女性首相似の歌わぬ反中反日添乗員瑞慶覧(ずけらん)さんの志望動機に
ジョニーもヤザワもざわわざわわざわわ
われわれもざわわざわわざわわ
アハブのように悚然(しょうぜん)として

https://youtu.be/-jQAUl34RvA?si=kWiSn4vFvbDKKVha

 

 

 

#poetry #rock musician

終わりなき世のめでたさを

 

工藤冬里

 
 

指まで卸す青首の
あなたもそばにいて欲しい
薄れる民俗強まるトラウマあの山の
暗い巨石のスポット詣で
不貞腐れるにもほどがある
白髪染めした元コンフォルミストが中核となって
ヒトのリーダーさえいない高い知事率
いつまで保ち続ける
出産間近なのはどの羊
目を光らす内閣府に無い楽譜
一手に引き受け大きな力で動かす
どんな闘いをしているかがよく分かるようになる収監紙
受刑者たちが寝るためのスペースの幅は40センチから60センチしかありません
そのため横向きでしか寝られず寝返りを打つこともままなりません
年の始めの例(ためし)とて終わりなき世のめでたさを
指まで卸す青首の
あなたがそばにいて欲しい
マグネシウムを呑んで寝る

 

 

 

#poetry #rock musician

石狩鍋とクリームシチューを混ぜた年末

 

工藤冬里

 
 

夜明け前にサッカーボール大の雹はノアの洪水に変わるだろ
区切りのない褪せた記念日続き荒巻の市場薄れ
昭和44年の紅白万博騒ぎの中くぐもる舟木「夕映えのふたり」
「洪水はわが魂に及び」鳩夫は大魚の中で200年前の王の歌を引用
区切りは今の四隅の清掃にかかってゐる
セラ。

 

 

 

#poetry #rock musician

眩暈

 

工藤冬里

 
 

絶唱になり得ぬフォーマットで
縦走する
Google earthの戸渡り
蜂の巣から犬を護るゲームで
転げ落ちる
たおやかな峰
「まっさかさまに落ちて、その身は真ん中から音を立てて張り裂け、その腸はみな注ぎ出されたのである。」
あしびきの
山廻りするぞ苦しき
Google earthの山姥は
ドーパミン中毒の損失を被る
元気になりたい

 

 

 

#poetry #rock musician

ミニマ・モラリア

 

工藤冬里

 
 

五時近く、寂れたモールの屋上に車を停め、フードコートに下ってみると、ゴーゴカレーやらナポリタンやらは軒並み終了していて、上りのエスカレーターで駐車場に戻り、層になったバラ色混じりの雲を眺めていると、昨日も同じことをしたのを思い出した。

左の三本指の画像の頃、王は人気のある職業ではなかった。neighbourhoodに仕えなればならなかったからだ。右の画像の時代になると指は五本になっている。

泡に当たっている者が隅に二人いるが歩いているのは自分だけで、無い屋根から夜空が眺められ、主浴の、どこか円空じみた角顔のビーナスから湯が流れ落ちていて、刺青OKらしく人は疎だが、炭酸泉から隣の電気風呂に移る時など失礼しますと互いに挨拶し合ったりして、脱衣場の床も濡れていないのだった。

隆二が他を差し置いて上々一締めを回してくれるというので有り難いが非道く咳き込むので明日取りに行けるか、これが最後の白土になるやもしれん、残りの土物やってその白轢いて人生終わりだ、小山の息子は南蛮とか父親のくすりを使い切ったか?おそらく。

抽象は最高の形態だけれどもストンとしたフラクタルの収まりを得るにはデッサンの修練が矢張り大事で、石膏とかではなく眼だけによるものでも勿論いいんだけれども、二次元に拘泥る場合にはやはり手と紙と鉛筆が必要だ。手帳を用意して島を描いてみなさい。

咳止めを飲んで寝ていると、昔ジュネとエフェドリンという曲を演っていたのを思い出した。

 

 

 

#poetry #rock musician

Mr. Pergamon

 

工藤冬里

 
 

安芸は紅葉の国であった
前夜から申し込んでいなかったので朝のブッフェには与れなかった
食事券代わりの白い小石は貰えなかった
知らない自分の名前が書かれてある筈だった
自分の中の残りの人は死にかけていた
ワインの神が崇められていた
前日までに予約していなかったので面会はできなかった
シュトーレンを託けた
牡蠣は九割がた死にかけていた
爆買いの迫害に耐えた後、スラムのバラムにやられた
狂った母親達はプラカードを掲げた
¿ Dónde éstas?
スミルナはエーゲ海の、彼女らは瀬戸内海の真珠であった

 

 

 

#poetry #rock musician

横滑りGlissements

 

工藤冬里

 
 

ギラギラした泰山木の多肉のみどりがうす蒼い空にくっきり
不公正がなくなってほしいと強く願ったり叶ったり
星は相変わらず光っていたり
(あんなものは薄っぺらい幻灯だよ)と思ってみたり
占いをさせる悪霊に疲れ果てたり
国家に横滑りする快楽に呆れ果てたり
ドローシア、ジュークボックスが泣いてるぜ
泥試合、銃器僕のがないって
廃絶のスローガンの横滑り
ミサイルの位置を変えてみたり
プロポリス飲んでみたり
デカポリス踏んでみたり
素粒子から全宇宙までマッポやパンダの白黒アフォーダンス
ハチワレは可愛いけどね

 

 

 

#poetry #rock musician