迷い路 投稿日時: 2020年10月5日 投稿者: michio sato 芦田みゆき <ここ>を離れたくて バスに飛び乗る 降り立ったのは 柔らかな/粗い粒子に満ちた/時折り光が射す/ 森ではない/コンクリートではない/ あなたではない人人に満ちた街だ すれ違いざまに垣間見た人人の姿は 距離とともに小さな記憶となる そして跡形もなく散っていく その繰り返しが心地よくて 幾度も細い道を曲がってみる 風が吹いている 名前をもたない人の笑顔が 通りすぎていく