ヒミツノハナゾノ 1 投稿日時: 2020年11月9日 投稿者: michio sato 返信 芦田みゆき 森の入口が発光している <進め> 濃密な葉、ぬれた幹、小枝が ゆっくりと上下している <さぁ、こちらへ> 森のざわめきを聴きながら あたしは ゆっくりと 目を開ける
迷い路 投稿日時: 2020年10月5日 投稿者: michio sato 返信 芦田みゆき <ここ>を離れたくて バスに飛び乗る 降り立ったのは 柔らかな/粗い粒子に満ちた/時折り光が射す/ 森ではない/コンクリートではない/ あなたではない人人に満ちた街だ すれ違いざまに垣間見た人人の姿は 距離とともに小さな記憶となる そして跡形もなく散っていく その繰り返しが心地よくて 幾度も細い道を曲がってみる 風が吹いている 名前をもたない人の笑顔が 通りすぎていく
森のはずれ/侵入者 投稿日時: 2020年8月6日 投稿者: michio sato 返信 芦田みゆき その森は とても深く 幾度、訪れても、森の内部への路を みつけることができない あたしはただ、揺れながら 歩きつづける その日、侵入者は 森の内部から ゴウゴウと音をたてて過ぎていった あたしはぐらりと傾ぎ 闇を振りかえる 無数の虫の声が聴こえる