モコといる

 

さとう三千魚

 
 

朝になる

窓を開けて
西の山を見ている

西の山は灰色の薄い空の下にいる

青くいる

蝉が
いる

蝉が鳴いている

モコが足下にいる

暑いからか

朝早く
ベッドで

モコは起きてしまう

わたしの部屋についてきて

机の
足下にいる

抱きあげて
膝の上にのせる

モコ
呼吸してる

モコ
あたたかい

モコの鼓動がわかる

桑原正彦は逝ってしまった

わたし
モコと

女の

傍らにいる
なにも残されないところにいる

無いものの
隣りに

いる

わたしを立てている

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

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