アザミのように 投稿日時: 2021年9月20日 投稿者: michio sato 原田淳子 頭に金魚鉢を乗せて歩いている アザミの花のように わたしは金魚鉢 鉢のなかには美しい魚が泳ぎ 豊かに果実が実る世界があるが わたしは頭の上にある世界をみることは出来ない 上界の美しい世界を夢みて 氾濫させないように 割らないように 歩いてゆかなければならない 現実なんてそういうものよ 金魚鉢のなかの夢が笑う 閉じられた頁のなかの 萎びた花束をまだ描いてる 瞼の奥の残像が消えるまで