ぼくの子ども時代は

 

駿河昌樹

 
 

子どものころ
雲の上には死んだ人たちがいて
のんびり寝転んだりして
空を流れて行ったり
山にひっかかったり
大海原の上に出て行ったり
街の上では雨を降らしたり
そんなふうに
してるんだろうと
ほんとに
思っていた
信じていた

事故で死んだ人など
雲の上でも
血だらけでいるんだろうか?
そしたら
雲の上も血で汚れたり
してんじゃ
ない
のかな?
などと
ほんとに
思っていた
心配した

そんなふうに
思わなくなったころ
終わったのだ
ぼくの子ども時代は

 

 

 

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