ヒヨコブタ
この感染症との闘いが
いつまで続くのかわからぬままに
ヒト同士が傷つけ合うのを嘲笑うような
そんな世界が
つらい
少しの平穏はいつも願うのに
互いの心や行動をどこかで疑い合うのは
嫌だと
私たちの表面的な武器は
紙切れのようなマスク
少しの消毒液
これでよく堪えてきたものだと
じぶんたちを奮い起たせたいといつも思う
どこかに楽園があるとするならば
いつもそれはこころの奥に眠っている
それなのに忘れてしまう、つい現実の厳しさに
そのことがとても悲しい
いつでも楽園は手を広げ待っているだろう
楽しさは悲しみに必ず勝つのだと信じている
愉快なことが苦しみに負けるはずもない
豊かさとはそこに必ずあるだろう
いつまでも続かない悲しみも苦しみも
たとえ紙切れと消毒液で闘わなくてはならぬとしても
楽園は待っているだろう
存在は忘れてはならないだろう
負の気持ちに支配を許さなければ
必ずや笑顔が勝つと今日も信じている
ピアノを奏でながら、少しずつこころを取り戻すようにわたしは生きている