道 ケージ
ちょうよ
ちょうよ
お前は伸びて
花盛りだ
薄紫に透けて
湿潤の奥に
とべよ
ちょうよ
ちょうよ
幼虫は憩室
でお休み
回盲の絨毛にくるまれ
上行、横行し、下行し結腸する
息するみたいに通り行く
息するみたいに嘘をつく
半月襞を経て無名講
背中を撫でてくれるだけ
それだけで
S字の断腸
「捩れてますよ!」
ドルミカム一本! 夢見いや
お願いミダゾラム! 諸星を呼べ
丁丁丁丁 丁丁丁
縄張りを意識する者が
勤めている
人参のようなもの二本
陶器の水に浮かぶ
どん、ツー、鈍、痛、鈍痛
肛門の先に広がる世界
えいん部まであとわずか
そこを曲がれば
死にたいの空が待つ
黒揚羽の羽はね
十二本目の指だよ
誰も読まない本を繰るためにね
目覚めてよ