אּיזָ֫בֶלイゼベル

 

工藤冬里

 
 

安倍川餅をわさび醤油でて
ソマリアではいつも肉と野菜を食べていた
難民キャンプで支給される小麦粉に慣れてなくて
粉ミルクと間違えて赤ん坊を死なせる母親もいた
10年経って渋谷系は昆虫食とほんとうに結びついた
אּיזָ֫בֶל
それでイザベルとかミセス・ジョーンズとか名前を連呼して悶えるタイプの曲はだめだということになった
猫の方が良い顔をしていることが多い
五十代警備員女性が足を折ったので
刺青ok即入居可の工場求人も詳細に調べ
短歌の返礼もする
gridからずり落ちる一年前に、「顔の記憶」というアルバムも出していて
志乃釉を詩の釉と言い換える
陶芸史とは憧れを持ってしまったことによる石粉の苦闘
エリヤに与えられた仕事と対になった慰め
焼けた石の上に乗せられた丸いパン
弟子になろうとする人はみな迫害されるんですよ
リベラルに縋っている
まだ生きてることになってる55年生ベルリンの明石政紀さん変更されてないまだ生きてることになってる
まだ生きてることになってる

 

 

#poetry #rock musician

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