無一物野郎の詩、乃至無詩！　33 陳式森へ

さとう三千魚

届くのか

言葉
届くのか

言葉
その言葉

届くのか
亡き者たちに届くのか

言葉　鉄格子の中に届くのか
言葉　鉄格子の中に届くのか

言葉は　鉄格子の向こうの世界に届くのか
言葉は　鉄格子の向こうの世界に届くのか

挽歌は、裂けて口を開けた隙間に埋め込まれた。　**
挽歌は、裂けて口を開けた隙間に埋め込まれた。　**

Sanmu！

君は花じゃない、君は、花なんだ。　*
君は花じゃない、君は、花なんだ。　*
君は花じゃない、君は、花なんだ。　*
君は花じゃない、君は、花なんだ。　*

Sanmu！

花なんだ。　*
紫の薔薇だ！

紫の薔薇は冬の夜に亡き者たちの薪を抱いている

***memo.

2023年2月8日(水)、自宅で書きました。
「無一物野郎の詩、乃至無詩！」として作った33個めの詩です。

タイトル　”さとうさんに任せます”
好きな花　”薔薇、紫色の”

* 陳式森の詩「更日子的艱難來臨」より引用しました。

＂你不是花，你是，花。＂
深深地，如此的深
如雀喉，如烏雲。

「君は花じゃない、君は、花なんだ。」
深々と、こんなにも奥深くに
雀の喉のように、真っ黒な雲のように。

** 陳式森の詩「碎斧」より引用しました。

輓歌，填入裂開的空缺。
挽歌は、裂けて口を開けた隙間に埋め込まれた。

#poetry #no poetry,no life