あぶない

 

道 ケージ

 
 

あぶなくってしょうがない
ご飯にネジを入れ
何に味をしめたか

カミソリが
ガリリと噛む
鮮血の赤飯
ぬるぬる丼

流石に死ぬぞ
「風呂場にあったから入れといた」
安全剃刀

お次に薬莢のふりかけ
「鉄分、体にいいよ」
どこで拾った
「富士演習」

おかず作れなくなり
久しいが
掃除が極端になる

一部を磨き大部を残す
ピカピカ光り
カビガビで真っ黒

衣替えも大変
あれもこれも捨てられ
本当の全とっかえだ

そんなにもあなたは
捨てたかった

カーテンが裂け
切り刻まれた隙間から
富士が白い

私は穴を掘って
そこに寝るわけだが

ウサギがカリカリ
でもその首ちょんぎって
何かにつけようとしている
可愛いからだ

歯軋りの街にダンプが
ウィドマンシュテッテン構造を
載せて月に引っ越す

少しの揺れで悲鳴をあげ
ドタバタ走って
本の山を崩す

鍛冶屋には無理だ
掃除屋も
何でも屋も無理だ

ダル絡みと言われ
脳汁を出す

どうも変だ
食卓に
洗濯物が並ぶ
山となったパンツやらシャツの間で
ヌードルすする
徹子の部屋を見ている

 

 

 

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