鼻メガネ *

 

さとう三千魚

 
 

土曜日は
午後に

詩人の集まる会に
電車で

行った

自分を
詩人と言えないが

そう名乗る人たちがいる

いつか
覚悟ができるだろう

自分の愚劣を知っている
愚劣でないところもある

日曜日
重たい雲の下

坂口安吾風の鼻眼鏡をかけていた

女は

ブーは
似合わないからよしなよ

という
わたしのことをブーという

月曜日


晴天

姉に電話した
姉はこれから山に登るのよといった

 
 

* 高橋悠治のCD「サティ・ピアノ曲集 02 諧謔の時代」”気難しいしゃれ者の三つのお上品なワルツ” より

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

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