Sanmu CHEN / 陳式森
暗中來的終是來了,
比如冬夜,疲憊
或者無端的自在。
黑暗裏看群山溫婉
聽拍岸唱誦黃州。
我當然想再一次在京都之巒
縱火痛哭出一個"妙"字!
叫你看老虎退步⋯⋯
萬仞之上一地淚珠;
叫你看六十年我還是經歷太少,
無辜的夜色自暴自棄成為寨城。
我當然想看
周庭把季節遷植到新的穹蒼;
叫你在放風之餘
暢想用手割酒割肉!噫!嗚呼
可你看,我們難為了警察
作供時把六月當作隆冬,昂尻。
六個月囚坐才約莫出暴政只能是春天,哦嗬⋯⋯
綠意盎然繁花勃起⋯⋯
我不幸的肝膽已無酒,只流血
可你看看足下:
香港腳是我們的腳。
2023年12月5日晨
一時大意作於寨城
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暗中來的終是來了,
秘かに来るものがついにやってきた、
比如冬夜,疲憊
例えば冬の夜、くたびれて
或者無端的自在。
あるいは故もない自在さ。
黑暗裏看群山溫婉
暗黒のなかにたおやかに連なる山々を見て
聽拍岸唱誦黃州。
岸をうつ波音を聞いてうたう黄州の詩。
*黄州:ここでは、かつてこの地に左遷された宋代の文人蘇軾をいう。
我當然想再一次在京都之巒
もちろん私はまたもう一度京都の山で
縱火痛哭出一個"妙"字!
火をかけられ「妙」の一文字が痛み泣いて浮かぶのを
叫你看老虎退步⋯⋯
みてほしい 虎が後ずさりするのを……
萬仞之上一地淚珠;
高みの上の地面に落ちる涙のしずく;
叫你看六十年我還是經歷太少,
知ってほしいのは六十年の私の経験はまだ余りに少なく、
無辜的夜色自暴自棄成為寨城。
無垢な夜の色は捨てばちに砦の街となった。
我當然想看
もちろん見てみたい
周庭把季節遷植到新的穹蒼;
周庭が季節を新しい大空のもとに植え替え;
*周庭:香港の民主活動家。カナダに出国。
叫你在放風之餘
獄中で一時外の風を受けるときには
暢想用手割酒割肉!噫!嗚呼
手ずから酒を分け肉を裂く事を空想する!ああ!おおっ
可你看,我們難為了警察
でも私らが警察を困らせたのを知ってるだろう
作供時把六月當作隆冬,昂尻。
供述のときには六月を真冬と感じた、ばかものが。
六個月囚坐才約莫出暴政只能是春天,哦嗬⋯⋯
囚われの身の六か月でやっと見当が付いた 圧政が現れるのは春だけだ、うぅ……
綠意盎然繁花勃起⋯⋯
緑は溢れ、花々は燃え立つ⋯⋯
我不幸的肝膽已無酒,只流血
私の不幸な肝胆にもう酒は切れて、ただ血が流れるばかり
可你看看足下:
だが足もとを見てみろ:
香港腳是我們的腳。
香港脚(水虫)が私らの足なのだ。
2023年12月5日晨
2023年12月5日朝
一時大意作於寨城
たまたまうっかり砦の街にてものす
日本語訳:みやこ鳥