梅待ち 投稿日時: 2024年1月19日 投稿者: michio sato 原田淳子 もうみない夢を待つ かなしみを繙く 言葉は初雪にとけた 音のない泡が生まれて消えて あれを時というの 正しい襟裳のような花弁 白く、淡く、直立す 天を指す花は 実をつけない 邪悪さとひきかえに 孤独が遺される 咳の震え 骨の疼き 痛みは胴体をめぐる旅人 身体のなかの島々 横たわる身体は黄昏れ、 洞窟は永遠の空を映す 目を閉じて、春