廿楽順治
なにもかもが過ぎてしまった
越えたものは多い
(子どもなんかいなくてよかった)
そのひとを亜麻布につつんで
引き取り
丘にむかって
われわれにおおいかぶされ
(と言ってはみたものの)
この亜麻布はなににひとしいのか
ひとしさの
包み方がわからない
「生きたひとをなぜ死人のなかに
たずねているのか」
日曜がきたので仕事はやすんだ
(わたし)というのは
丘の過去形です
ひとしさのうえにいて
ずっとはたらかない
なにもかもが過ぎてしまった
越えたものは多い
(子どもなんかいなくてよかった)
そのひとを亜麻布につつんで
引き取り
丘にむかって
われわれにおおいかぶされ
(と言ってはみたものの)
この亜麻布はなににひとしいのか
ひとしさの
包み方がわからない
「生きたひとをなぜ死人のなかに
たずねているのか」
日曜がきたので仕事はやすんだ
(わたし)というのは
丘の過去形です
ひとしさのうえにいて
ずっとはたらかない