廿楽順治
おかあさんは わらっていますが
なあに空虚です
あるとき
血が下からたいへんにでましたが
それはあなたがたです
死んでいくのは だってあなたがた
おかあさんはね
この世界にはずっといませんでしたよ
せんたくものも
昨晩のおかずも ずっとそのままです
おかあさんは
戦争のある世界にはいないので
(やっぱりね)
ちっともひとの「死」でふとっていません
おかあさんは わらっていますが
なあに空虚です
あるとき
血が下からたいへんにでましたが
それはあなたがたです
死んでいくのは だってあなたがた
おかあさんはね
この世界にはずっといませんでしたよ
せんたくものも
昨晩のおかずも ずっとそのままです
おかあさんは
戦争のある世界にはいないので
(やっぱりね)
ちっともひとの「死」でふとっていません