廿楽順治

 
 

最期になって
どうやらわたしはまた勤めに行くらしい

昨夜からの雨が
(つづいていて)

ひとびとは首を低くしながら
眠りを急いでいる

夜は何度わたりましたか
(正確に言ってみましょう)

そこでは大きな戦争のようなものが
ありましたか

最期の職場なのに
またおつりをまちがえている

ああ やっぱり
だいじな朝なのにあわないのだ

大きな戦争のようなものが
空で
あったから

 

 

 

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