工藤冬里
投げ捨てられても
土くれを記念に焼く
死に別れた保存版
打ち上げられたカメラが落下した
山中には写本が
燃える茂みの
筋の通った冷たさ
筋の通ったグリッドに
計量器の公正が満たされ
目を閉じ
頭上の海水をやり過ごし
タコに殴りかかる
爪楊枝だけに
魚の腹の照り返しが
オーロラのようだ
シベリア帰りがノルマを教えた
傷の治らない土鍋を
焼き尽くす天使が扱う
本物の独身
違っている点を個別に教えるので
怖れが横行してた
#poetry #rock musician