Before going to work, I read TAKAGI Jinzaburo’s essay in a cafe. So fine here.(3)

※2014年10月末から2015年3月までの渡辺洋さんのツイート、FBポストの一部です。

 

渡辺 洋

 

 

12月26日
井上雄彦さんの『リアル 14』読む。障害者バスケのコミックが今までより身近? 1センチちょっとの幅のテーブルに簡単に付けられる書見台がほしい^_^

ま、障害者バスケの人びととは腕の太さも違いますし、左手がアウトだと話になりません。

本の差し入れ多し。「重い」本は自宅行き(あとで読む)。それでもやや満腹状態。一月半ばまでこの続き。

手帳、十数年間、サラリーマン向けのシリーズを続けて買ってきたけれど、うつ病、ガンなど、さしていいことはなかった。娘が何か買ってやるというので、クリストファー・ロビンの楽しげなものを頼む。来年、帰宅した時に使い始めとしたい。

年賀状も印刷済みだけど、出すのも、来年、一時退院出来てからに。

初めての長期入院が年越えです

薦田さん、そんなにかっこよくないですよ。帰っても車椅子はないは、階段はあるはで、家族が大変すぎるということじゃない? 年末なのに混んでます、病室。

12月27日
五時、看護婦さん二人に助けられてトイレに行くも「大」出ず。泣き笑いの1日の始まり。

尿瓶のときは、娘のような年頃のお嬢さんにつままれちゃいます。^_^

軽い本がいいなと家族友人に頼むうち、「居眠り磐音」と「ビブリア古書堂」の新刊、『すべてがfになる』『半七捕物帳 1』、とそれなりに増えてしまう^_^

現代詩手帖の水島さんによる紹介を読ませていただく。ありがたい。問題は語り手の社会性、あるいは語り手の中で社会性がどのように位置付けられているか、見えない作品が多すぎるということ? 引きこもりのエミリ・ディキンソンの作品にも社会との葛藤があった。その辺が次のステップの鍵。

一月半ば退院できたとしたら欲しいもの: 自分が要求されているのかと心当たりのある方も、強制力はありませんのでご安心ください。
加藤和彦ヨーロッパ三部作(CD+本)
デヴィッド・ボウイ「シングルス コレクション」
ルー・リード 5枚組セット(「ベルリン」ほか)
スティング「ザ・ラスト・シップ」
パティ・スミスの「ホーシズ」のTシャツ
『トマ・ピケティの新・資本論』

秘密兵器(書見台)と守護神カエル(帰る)くん(写真)

入院後初めて詩を書いてまとめていたら(16行)、看護師さんに見つかり、お客さんにあげるために置いておいた詩集まですこし読まれてしまった^_^

カルヴィーノさんの最初の長編小説『くもの巣の小道』読了。自身のそれ以降のファンタジー系の作品とはまったく異なる、パルチザン体験をベースにしたリアリズム小説。少年ピンは娼婦の姉の客のドイツ兵からぬすんだ銃をくもの巣に埋める。地面にくもが巣を作るのは世界でここだけだ。

程なくピンはドイツ軍に捕まるが脱走。転がり込んだのはパルチザン中でも最悪のボロ支隊だった。確たる思想もなく自分たちの利益を守るためにファッショに転向してもおかしくない群れ。その無秩序さと荒っぽさは日本で言えば「兵隊やくざ」的な? ピンが目にするのは怠惰、不潔、卑猥、武器マニア。

上の命令に従って敵にやられないために出発する奴ら、うじうじと止まる奴ら。後から言うきれいごとにならないリアリズム。こんな生き生きとしたリアリズム小説を青年カルヴィーノが描ききっていたとは。

その後、カルヴィーノさんは、ネオレアリズモの俗化の風潮や共産党への失望、彼を評価し、導いてくれた先達パヴェーゼさんの自死などをきっかけに、リアリズムを離れ、ファンタジー、アヴァンギャルドへとシフトしていく、その変貌も興味深い。

12月28日
オヤジ向け書き込み: 午後、ベッドで二人の妙齢の看護師に全裸にされ、全身を拭かれ、おチンチンを洗われ、乾燥のきつい背中ほか満遍なく保湿剤を塗ってもらって着替えさせてもらって、気持ちEー^_^^_^

乾燥肌なので、背中がかゆくてたまらなくなっちゃうんです。池波さんはあぶら質?

三上延さんの『ビブリア古書堂の事件手帖 6』読了。テレビ先行で活字で読むのは初めて。この巻は太宰の初版本を巡ってうかびあがる人間の愛憎、主人公の二人の恋がメイン。本好きが突っ込みつつも自分で書きたくなるようなところがいのかな?

12月30日
20分おきにベッド上での位置を直す。カクッカクッとしかうごかない動かない固いベッドでは背中を上げておくと、体がズリ落ちてしまうのだ。片手片足が不自由というのは本当にしんどい。胡座もかけない。

忌野清志郎 IMAGINE http://youtu.be/QnKykvIp4Yg

生き続けよう、できるだけ恥ずかしくない人生を。都合よく引きこもらないで

畏友のMくん(ex-新宿書房)がパティ・スミスのTシャツを持ってきてくれた。うれしいです。

12月31日
大晦日、比較的よく眠れたけど、怖い夢(全然知らない医学用語に振りまわされる)。来年の今頃はどうしてるかなあ。

うとうとしたり、『マンゾーニ家の人々 下』を読んだり。骨格のしっかりした端正な文(訳)が時間を支えてくれる。でも1番大切なのはひとが来てくれること。十二月だけで述べ40人弱の人が来てくれた。ありがたいことです。

スタッフが交代で休んでやや静か。でも、昨日くらいに入院してくる人もいます。

消化器系の処置後なので、ケーキも蕎麦もお節もなし、ひたすら粥  ^_^

 

 

 

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