ひと串で

 

爽生ハム

 

 

這いずりあぐね
裸電球は空になっていた。
這えば這うほど
光が背中を刺す。

昼って素材が
現実を借りていた頃です。

普段、僕はそこにいます。
言葉をひっこめて

雲が喘いでいます。
見てますか。
脈の発作がきたら、
蓋をした
家路を探らなければならない。

道すがら
手紙を折って影絵をするのです。
内に、折りこんだ言葉を
道にすてて。

ぐつぐつと妾の中へ
お辞儀をする。
さぁ、参ろう
さぁさ、参ろう
佃煮があるってさ

蓋のない家屋を見かけたら
人のしずくの中を
調べてほしい。

うんと匂うから。

 

 

 

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