爽生ハム
足りてないカーテンの隙間から
…の冷気が肌をつねって、言葉を舐めろと話かけてくる。
空白のお椀が向こうにあると
気づいた。喋ることなど決まっていたりしてもいいのに。言葉をあてがうには、人は生きすぎてる。時間にルーズな、桟敷にでよう。たわんとしたカミがいてもいいのよ
病的なチックの自分を見てると
やさしくて、紛らわしい自分も
溜まっていくって。それは池の中で聞いた
だいたいみんな池の中に行くって
それも空白を埋めた人から聞いた。やさしくって
やさしくて、愛おしいお椀だとすれば足りてないのは懐かしい
懐かしいのは笑える。
憶えてないから笑える、
ここで流れてるムード歌謡がお湯を沸かすのは、
いつになるだろうか
いい曲だな。
それに、しても
通過して遺棄して。くりかえして
聴こえて、しまう
こんな夜は夜の価値を終えたってことにしよう。