爽生ハム
吐息の旋回はまだまだまだ
帰ってこないよ
長靴に雪がつもってから時間が
たったような、たってない気も
僕のフトモモ
ばらばらになってく銀世界で煙草をくゆらす
カツサンドを食べる彼女のほお紅がほのおに見えて、しょうがない
はさんである雪の弾力に
負けじとお肉が
さいごの息をする
地上と地下のまんなかを溶接してる気分だ
これは机の上の学生に似てる
ペンが白い紙に刺さって机が受けとめて、学生の身体は熱くなる
学生の頬っぺたに肉まんがあっつくペタつく
ここで寝ては死んでしまうよと
棒立ちの木々にすがる
美しいモノの無力化、あまりにも激しい対比
夜食を運んだのは幽霊か
煙草の煙も幽霊か
重たいまなこも幽霊か
燻製のお肉が幽霊のように痕跡をQす、あきらめた長靴は重くなるだけ