瞼は群青

 

原田淳子

 
 

 

うしろ髪は夜
明くるときまで黒の海

きさらぎ

冬の魔ものは蒼い獣
わがもの顔で睨めっこ

風に戯けて
きみ、来し方に去りゆく

( もうすこし、あそんでゆきなよ )

遠吠えに手をふる

永久凍土の夜明け

爪は蕾

服はいらない

 

 

 

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