眠りたくない

 

正山千夏

 
 

ベッドに入って
ずっとケータイを見てる
もう見尽くしたタイムライン
さて次はどこへ

みんな眠ってしまった
電車の音も聞こえない
更新されることのない夜は真っ暗
頭の中でキーンと響く沈黙の爆音に

聞き耳を立てている
分厚い布団の寒い夜
より一層の星のかがやきが
鋭く切りつける光年の疑問に

一方四角い光は秒速で
何も解決しないかのよう
慣性にとらわれっぱなしの私の寝床
さて次はどこへ

眠りたくない
どこへ飛んでいくのか
目を閉じてしまえばまるで魔法のよう
何もかも終わるのに

 

 

 

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