春の嵐のような

 

ヒヨコブタ

 
 

春の訪れを
喜ぶ地域で育ったとき
いまのこの寒ささえ永遠ではないと知っている確かな喜びがある
ある

一足ひとあしずつ進む
賽子を転がすのではない
人生を誰かやなにかにとらわれるのではなく
とらえて生きていきたいと願う
願う

わたしたちの日々は穏やかであると
信じて生きる
生きる
生き続けている

他者のなにものにもふりまわされぬよう
生きる
生きていたいと願う
願い続ける

静かなばしょに
そのこころのなかの誰にも入ることのできぬばしょにいるとき
こころも凪いでいく
凪いでいく

なにを恐れよう
なにを

迷う
迷いながら
静けさに身をゆだね
こころも軽やかになるまで
わたしはここにいたいと願う

ことばの魔法はいつも
ひとことでも
自由だろうか
自由だと信じている

 

 

 

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