アンディーの気苦労1

 

工藤冬里

 
 

アンディーの人生は災い続きだった

最初はすべてのパブリッシングの行間や盤の溝の隙間が様式美として血に浸された
生者が死者に変わったことをメディアも故意に暴露してみせた
アンディーもゾンビに馴れた

次に死ねない死者が死んだ死者を主体の無いシュタイナーの薄笑いで薄めた
価値を減ずる地域通貨が畑の宝をデポジットとして要求した
アンディーも理科室でカエルの腿肉を焼いて食べてみせたことがあるが級友の叫びが授業料だった

それから土が棘となりパンデミックとなった
黒死病ルネサンスの鳥のマスクもアマビエもマニエリスムの病棟に埋もれた
アンディーも加計学園で生物兵器を作った

その後第二波が来てすべての芸能は潰れた
今度は製薬会社も操作できなかった
アンディーはバリアム中毒だったが妻は違った

続く

 

 

 

#poetry #rock musician

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