やいま

 

正山千夏

 
 

南へ南へと飛んでいく
焼けつく光がひたいを焦がし
福木の木蔭でひと休み

島唄をうたってよ
焼けた肌黒い瞳の彼に導かれ
どこまでも碧い海にもぐれば

青や水色、むらさき色
色とりどりの珊瑚と
それに群がる熱帯魚

一緒に泳いでいたら憶いだした
夕焼け、泡盛、月夜の踊り
遠い昔の先祖の祈り

見上げれば空一面に散らばった星々
耳を澄ましていつまでも聞いていた夜
嗚呼、こんなに遠くまで来てしまったよ

 

 

 

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